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製品レビュー:GRACE designによるオノ・セイゲン氏スペシャルインタビュー

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GRACE designによるオノ・セイゲン氏スペシャルインタビューです。

レビュー:

GRACE designによるオノ・セイゲン氏スペシャルインタビューです。GRACE designによるオノ・セイゲン氏スペシャルインタビューです。

GRACE design :オノ・セイゲン氏は最も素晴らしい輝きをもつモダン・コンポーザーの一人です。モダン・コンポーザーとして音符を拾い集めて発信するだけではなく、もっと大きな視野でその音がリスナーの耳に届くまでをレコーディングやパフォーマンスにおいても管理することは重要な事と言えます。これは大変複雑な任務でもあります。レコードカンパニーが大企業であるほど、彼らは利益を重視するのであり、高い芸術性の追求は困難となるでしょう。

そんな中オノ・セイゲン氏はモダンミュージック界の中で多くの尊敬を得ています。巧妙にレコーディングされ、ミキシング、マスタリングされた音楽は完全にコントロールされ、結果の極めて美しい、高い芸術性を引き出しているのです。

彼の作品を紐解くにつれ私達は彼がMiles Davis,Arto Lindsey,John Zorn,Lounge Lizards,Kronos Quartetそしてブラジル音楽界の伝説Caetano Velosoなどの驚くべき音楽現場の中心にいる人物であることを学びました。また彼自身の日本における数々のプロジェクトもそのひとつです。

オノ・セイゲン氏とGRACE designの関わり

私達はオノ・セイゲン氏を尊敬すべき我々の友人Tom Lazarus(Classic sound)を通じて知ったのです。彼はオノ・セイゲン氏の2001年の作品である『Maria and Maria』のレコーディングに関わっていました。このレコードはオノ・セイゲン氏の数々の作品がそうであるように、スタンダードなステレオ、SACD(DSD)、SACDサラウンドのフォーマットを収録したSACD Hybridディスクの形態で発表されています。

また最近、私は2002年にSaidera Recordsからリリースされている『So Peaceful,Simple and Strong』に全く魅惑され続けています。この美しいレコードは彼らの個性とグループとしてのクリエイティブな表現が絶妙にブレンドされた素晴らしいドキュメントとなっています。非のうちどころない完璧なレコーディングとミックス、そしてマスタリングが施された推薦すべき作品であります。

オノ・セイゲン氏はたいへんなGRACE design製品のファンでもあります。彼はmodel 801マイクプリアンプとm906 5.1サラウンドモニターコントローラーを愛用していてくれています。m906は東京のSaidera ParadisoのディビジョンであるSaidera Masteringにインストールされています。

私達GRACE designはこの注目すべき芸術家の作品に(機材を通して)貢献できることを誠に誇りに思っております。オノ・セイゲン氏が表現する作品は正に全てのミュージックファンとオーディオにプロフェッショナルに携わる方々へ高く評価されるべき、推薦されるべき作品です。

現在のスタイルに影響をあたえた音楽について

GRACE design オノ・セイゲン氏 スペシャル対談GRACE design : 西洋音楽、コルトレーンやマイルスが、あなたの現在のスタイルや仲間に影響をあたえたと思います。日本の伝統的あるいは現代音楽の影響はどうですか?

Seigen Ono: マイルスやコルトレーンは、スーパーオーディオCDで聞き直しています。凄いです。私が高校生時代には、田舎のレコード店では洋楽と邦楽とクラシックにしか分れていませんでした(今、思えばそれくらいでいいんです。カテゴライズされていくうちにダメになった)。

主にラジオとLPを聞いていました。英語の歌詞は全く理解できませんでした。それでも洋楽ポップスとジャズ、ロックでもビートルズよりはジミヘンやプログレッシブなどを、いわゆる歌謡曲、演歌などよりは聞いていましたね。

今は英語も理解できるので、全部新曲のように聞こえます。そしてスーパーオーディオCDでは、本当に心からの気持ちが伝わってきますね。

西洋とは違う日本式の「間」

日本人は、自然に生活の中で西洋とは違う日本式の「間」を体験していきます。会話、遊び、寿司や懐石などの食事、神社、お寺、お祭り、禅や武道、華道、茶道、あらゆるものに独特のテンポや、「気」(気配、気持ち、エネルギー)があります。

音符と音符の「間」(時間的スペース)には、時間的な長さ以上に重要な意味があります。そこに「気」もあります。音が立ち上がってから余韻が完全に消えるまで、そこに込められた「気」があり、レコーディングの目的とは、ただ音符が音として出ている部分を記録したり、ミキシングするだけではなく、ここにある「気」を捉えることにあると思います(つまり「間」、空間や音の消え際を精密に捉えるには、Grace Designのような静寂で精密な道具が不可欠です)。

エンジニア/プロデューサーとしての仕事について

GRACE design : あなたの音楽は楽曲自体が表象しています。一方で、レコーディングやプロデュースの仕事にはどんなきっかけで係わることになったのでしょう?エンジニア/プロデューサーとしてのスタートは?

音楽を「録音する目的」を理解すること

Seigen Ono:レコーディングに仕事として係わる以上、音楽を「録音する目的」を理解していないといけません。そこで自分の音楽スタイルを押し付けるのではなく、自分が学んだことで役立つことはみんなにどんどん教えてあげることです。

私はミュージシャンを目指していましたが、若い頃は当然ですがまったくお金になりません。幸運なことに20才の時に音響ハウスに入社できました。スタジオ掃除などからはじめて2年もすると、一通りの仕事はこなせます。

いいスタジオ・アシスタントとは?

いいスタジオ・アシスタントとは、ミュージシャンやクライアントから声をかけられやすい便利屋です。その場で自分はどう行動するかを直感的に判らないといけない。それで2年で独立して、またも幸運なことに清水靖晃、渡辺香津美、坂本龍一、近藤等則、渡辺貞夫(敬称略)とミュージシャン(=クライアント)ネットワークが広がっていきました。

1984年にはアート・リンゼイ、ジョン・ゾーン、ビル・ラズウェル、その頃も英語はぜんぜんでした。マンハッタン・トランスファー、ジョー・ジャクソン、オスカー・ピーターソン、キース・ジャレット、ラウンジ・リザース、デビッド・シルヴィアン、多くのブラジルのミュージシャンとも仕事をするようになり、英語はそんな環境で、自然にできるようになるものなんですね。

そんな中から録音だけでなく、プロデュースを頼まれたり、いっしょに音楽をつくる機会も増えてきました。プロデューサー、エンジニアである前にミュージシャンですから。ようやく。作曲と料理って似てるんですよ。こだわりや奥深さって言う意味で。

サイデラ・パラディソについて

グレースデザインのすごいことは「プロダクツとしての圧倒的な美しさ」GRACE design : 有限会社サイデラ・パラディソを立ち上げたことについて、この素晴らしいスタジオ設備はどのように生まれてきたのでしょう?

「ヤマハ O2R」の登場。ソニーは「DMR-4000」のシリアル番号の最後のものを作ってくれた

Seigen Ono:1995年に「ヤマハ O2R」が登場しました。当時、私は「AMS Logoc2」が好きで2つの音を比べましたが、デジタル・コンソールではスペックもそれほど変わらない。その頃、マッキントッシュも手ごろな値段になり、前年の自分のアルバムの売上があり、投資できるタイミングだったんです。

「タスカム DA-88」などをもっていましたので、フルデジタルでレコーディングからマスタリングまでできるインディペンデントのスタジオを作ることに決めました。「PCM-1630」なども探してきて、「ソニック・ソリューションズ・システム」を導入して、ソニーは「DMR-4000」のシリアル番号の最後のものを作ってくれました。それが「サイデラ・マスタリング(サイデラ・パラディソのマスタリング事業部)」のスタートです。

24ビットのマルチトラック録音をスタート

今では24ビットは当たり前ですが、ヤマハはいち早く「O2R」にビットスプリッティングを入れてくれましたので、「O2R」とDTRSマシンで24ビットのマルチトラック録音をやっていました。小さなシステムの一番のメリットはケーブルが短くていいので、その分、音質がいいです。そして「DPAマイクロホン」「TC M5000」などでほとんどの仕事をこなしてきました。

今でもサイデラ・マスタリングで目指すのはハイレゾリューションで、レコーディングからマスタリングまで「ソニー Sonoma」「Genex GX-8500」「Pro Tools|HD3 Accel」「TC electronic SYSTEM6000」「Prism Sound ADA-8」などが大活躍しています。もちろんモニターには「m906」、録音では「801」が標準です。

DSDとサラウンド録音における「m906」と「801」の役割

GRACE design :早くからDSDとサラウンド録音に取り組んでいますが、「801」がハイレゾリューション録音にどう必要ですか?またサイデラ・マスタリングでは「m906」の役割は?

Seigen Ono:1998年にSMEでパフィーのアルバム「FEVER FEVER」で、ソニーの銀箱と呼ばれるDSDを使用したのが最初でした。もう一度DSDの音を聞けば他のメディアには戻れません。DSDはADのインプットとプレイバックの音の差が自分では判断できないほど、音楽録音には理想的な音質のレコーダーです。ただしケーブルやセッティングにはそれなりに注意が必要です。

もしも音にカラーをつけたいなら、一番最初にすることとは、ミュージシャンの音を聞いて、彼らにこちらで欲しい音を伝えることです。

一度カラーやリバーブがついてしまうと二度と元には戻らない

発音や発声が正しければ、マイクのポジション、種類やケーブルの選択によりすべて可能です。そこから先は「801」を使用してレベルをアジャストすればいいのです。ポイントA(原音)とポイントB(スピーカ)が一致すればいいのです。

パワーアンプにもカラーがありますが、「シャープSX-300」という256fsの1ビットアンプを使えばカラーはつきません。一度カラーやリバーブがついてしまうと二度と元には戻りません。カフェオーレにいくらブラックコーヒーを継ぎ足しても決して、ブラックコーヒーにはならないのです。DAコンバーターも同じです。「m906」はもっとも優れたDAとコントロールの両方を実現してくれました。

これからの活動と展望

GRACE design オノ・セイゲン氏 スペシャルインタビューGRACE design :最後に、有限会社サイデラ・パラディソの次のプロジェクトは何でしょう?また何か私たちに教えてくれることは?

Seigen Ono:サイデラ・レコードでは、今後もハイレゾリューション(DSD録音による)でサラウンドの音楽をプロデュースしていきます。私の1988年の作品「コムデギャルソン/オノ・セイゲン」がようやくスーパーオーディオCDで登場します。

また、私たちの設備や技術をできるだけ多くのミュージシャン、レコード会社、これは個人やインディーズを含めて誰にでも提供していきます。予算が少ないプロジェクトにも必ず対応できますので気軽に問い合わせてください。

いい音楽は人々の心の琴線に触れる

音楽は人々の心を豊かにするだけでなく、情緒育成で大きく社会の約に立ちます。「Verve 60周年」のマスタリングでニューヨークまで行ってアナログのオリジナルテープからDSDにコピーしたんですが「スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト」「プリーズ・リクエスト/オスカー・ピーターソン・トリオ」「モントゥルー・ジャズ・フェスティヴァルのビル・エヴァンス」「イパネマの娘/アントニオ・カルロス・ジョビン」「エラ・フィッツジェラルド&ルイ・アームストロング」などもう名盤10枚で鳥肌ものでした。いい音楽は人々の心の琴線に触れます。

この先、オーディオではスピーカーが一番難しい壁です。スピーカーというのは視聴者の好きなものでいいと言えますが、いつかGRACE designがシャープの1ビット技術などといっしょに作ってくれると面白いと思います。

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