電源物語
Vol.17: Inter BEE 2011予告。
11月に入りました。
いよいよ16日(水)~18日(金)まで千葉の幕張メッセで行われる「Inter BEE 2011」が、迫ってきました。
さて今回の電源物語は、voltampereの出し物、出展物を紹介してみたいと思います。
いつものように「GPC-TQ」は、当然として、出品します。
また、光城精工のクリーン電源のプロトタイプ、3kVAのモデルを展示します。
今までは、容量1kVAまでが、最大でしたので、やっと、プロオーディオのニーズに答えられそうです。
続いては、新製品になるであろうと計画している試作機です。
10月のハイエンドショウ2011に出品したモデルを若干、仕様変更しています。

光城精工のクリーン電源のプロトタイプ、3kVAのモデル
フロントパネルです。
大きさを表現するためにテニスボールを置いてみました。(煙草の箱がありませんでした。)
横 130mm 高さ185mm 奥行 180mmというサイズです。「MIIRAIGHT」と言うネーミングとなっていますが、元々は、いつもお世話になっているデータ通信会社が、某企業と共同開発した、災害時非常用バッテリー電源です。通常は、壁コンセントからバッテリーに給電しておいて、非常時に搭載されている鉛シールドバッテリーから、DC(直流12V)を出力すると言う製品です。
また、USBによる電源の出力も用意していますので、携帯電話等への充電も可能です。
オリジナルでは、自動車のシガーライター出力が、あり、そこから自動車用インバータ電源で、ACを取ることが出来ましたが、今回は、別系統のDC出力端子を設けています。
サイドプロポーションです。
ネジ止め、忘れました。
左から、ソーラーパネルからの充電端子。
ACからの充電端子(ACアダプター使用)。
DC出力(12V、2.5A/5A)。
下部は、バッテリー交換用パネルです。
バッテリーは、鉛シールドタイプです。
これは、液漏れなどの危険性の無い使い勝手の良いタイプで、DC12Vの5Ah仕様です。
DCの12Vを5A、給電出来ることになります。(あくまでも定格です。)
バッテリーには、色々なタイプが有りますので、搭載するバッテリーによって、電圧を高くしたり、電流を大きくしたりすることもできますが、充電時間との兼ね合いもありますので、今回の試作機は、オリジナルをそのまま、使用しています。
製品にする段階では、数種類の仕様を用意する必要があると考えています。
電池は、大きく分けて、使い切りの一次電池、充放電が出来る二次電池が、あります。太陽電池や燃料電池は、英語表記の「Cell」という単語を直訳しているため、呼称として使われているだけで、一般的な電池ではありません。(豆知識?)自動車や無停電電源装置に使われる鉛バッテリーは、古くから使われているため、製品も安定して価格もリーズナブルですが、頻繁に充放電を繰り返すと寿命が、短くなると言う文字通りの短所があります。
一方、携帯電話やデジカメで使われているリチウムイオン電池は、小型軽量で、充放電による劣化?が、少ないので、今後、活用の場が、増えて行くことでしょう。
しかし、高価格 !!という最大の短所があります。
先月、開催された「CETEC JAPAN」という日本最大のエレクトロニクスの展示会で、ソニーが出品していたリチウムイオン電池搭載の電源装置の価格は、3Ah(AC約300W)で、30万円という価格でした。

ソニーが出品していたリチウムイオン電池搭載の電源装置
さすがに仕上げは綺麗です。(It’s a Sony !!)
今回の試作機は、DC出力のみですが、将来的には、AC出力も計画中です。
こちらは、乞うご期待、ということで、お楽しみに。

光城精工のクリーン電源試作機の制御基板
さて、試作機の制御基板です。
普通は、有るはずの冷却用ヒートシンクが有りませんね。この部分が、特別なノウハウですが、今は、まだ秘密です。
詳細につきましては、Inter BEEの会場で、お話することにして、次回に続く。
2011年11月2日