電源物語

Vol.6 : 柱上トランスから一般家庭の屋内配線まで

さて、今回は、柱上トランスから一般家庭の屋内配線までと言うテーマです。

送電線から、柱上トランスまでは、6600Vという高圧で送られてきて(架空線)、柱上トランスで、200Vに落とされて各家庭の電力計に送られますが、一つの柱上トランスで、大体4~5軒を受け持っているようです。  

自宅付近の柱上トランス

自宅付近の柱上トランス

ここから各住宅に分岐して送られていきます。  

引込線分岐

引込線分岐

左手側から送られて、下側が住宅です。

この住宅は、オール電化住宅ですので、一般家庭より太い引込線を使われていますが、下から観ると随分細いですね。

某輸入商社のM次さんに聞いたのですが、この引込線を太い径の物に変えると音に良いそうですが、興味深い話です。

オール電化住宅ですから、全てのエネルギーを電力で賄うわけですか、一般家庭に比べて、電力量が、増えますので、必然的に太い径のケーブルが使われています。

単純に音が良いからと言っても換えてくれませんが、、新築や改築の際に問い合わせてみるのも一つの手だと思います。  

引込線の端切れ

引込線の端切れ

 

断面の拡大

断面の拡大

このようなケーブルで、電力計まで引き込まれます。

電力計までが、電力会社の持ち物で、電力計以降が、需要家、つまりその住宅の持ち物になるわけです。  

電力計

電力計

一般的には軒先にありますが、最近は、通信系とまとめて引き込むための専用の柱を建てることが、あります。奥が、通常の電力計、手前は、売電用の電力計です。(太陽光発電や、風力発電用)

ここから屋内に入って、分電盤に引き込まれていきます。  

分電盤

分電盤

オーディオ雑誌などで、オーディオルームの壁コンセントの使い方として、デジタルとアナログは、別々のコンセントから取るとノイズの影響が無いと言われていますが、確かにその通りなのですが、その前にご自宅の分電盤の子ブレーカが、どのように分類されているかを確認して見て下さい。

分電盤を簡単に説明すると上と下の子ブレーカの真ん中が中性点で、上の列に100V、そして下の列に100Vで、単相3線の交流200Vの構成になっています。各々の子ブレーカは、一般的には、20Aですから、万が一、オーディオルームにあるコンセントが、部屋を跨いで、居間のコンセントと同じとか、または、オーディオ用のコンセントとして二つのコンセントを使っていて、その子ブレーカの系統が、上と下で、分かれているとかが、あった場合には、ノイズの発生源の電化製品と同じだったりして、音質等に悪影響が生じる可能性があります。

家庭内に電化製品が増えてきて、コンセントを増設した場合など、あり得ることですから、必ず確認することが大事です。

屋内配線のイメージ

屋内配線のイメージ

オーディオルームに2系統のコンセントが、ありますが、一つは、分電盤上では、ノイズ発生源の多い別系統からの配線になっているケースです。

判らない場合は、今までの常識に反するようですが、一つの壁コンセントで、デジタル用、アナログ用と二つの電源タップで、使い分けるようにしてみるか、一台でデジタルとアナログ機器に給電出来る「GPC-TQ」を使ってみることをお薦めします。

屋内配線は、文字通り、壁の内側を通すための物ですから、比較的、長めに引き回されていることが、多いので、一つにまとめると余計な線抵抗が減って、見通しの良いクリアな音になるかもしれませんから、一度、試してみる価値はあると思います。

さて、屋内配線には、一般的なVVFケーブルが、使われます。

VVFケーブルは、(Vinyl insulated Vinyl sheathed Flat-type cable )の頭文字をとったケーブルの名称で、「600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形」のケーブルです。ビニル被覆の外側をビニルシースで覆っただけの構造です。VVFケーブルは低圧屋内配線で、15A程度までの照明・コンセント回路への電源供給用ケーブルとして普 及しています。  

3芯VVFケーブル(2芯もあります)

3芯VVFケーブル(2芯もあります)

 

自宅のVVFケーブル(2芯+アース線)

自宅のVVFケーブル(2芯+アース線)

この屋内配線のVVFケーブルは、200V 用です。(200V を100Vに落として給電しています)。一般的なVVFケーブルは、メーター辺り100円以下で、音質等への配慮は、全くされていません。

以前、電気工事士のテスト勉強の為、電設工業展という展示会に行った際、電線メーカー担当者の方に話を聞いた事がありますが、音質への影響ということが、伝わらなくて苦労したことがあります。結局、電設用ケーブルに求められるのは、耐久性とコストが、最重要と言うことでした。

最近では、ACROLINKの6N-P4060F(8500円/m)等、オーディオ仕様が、出ていますが、既存の屋内配線を取り替えることは、まぁ無理と思って下さい。

出来るとすれば、壁内では無く、壁に沿って配線するしかないと思いますが、火災等の事故の原因になるので、電気工事屋さんは、嫌がると思いますし、万が一の時は、保険の対象にはならない可能性が高いので、あくまでも自己責任と覚悟して下さい。

常識的には、リフォームや新築の際に取り付けることが無難です。

さて、屋内配線から、いわゆる壁コンセントによって、給電されることになりますが、ホームオーディオの人達は、ここでも音質向上の為に配慮しています。  

一般的な壁コンセント

一般的な壁コンセント

 

自宅200Vコンセント(HUBBELL製)

自宅200Vコンセント(HUBBELL製)

自宅では、200Vから給電していますが、100V用のコンセントを流用しています。このタイプは、125V、20A仕様になっていますので、200Vとして使用する場合は、250V、10Aの許容容量になります。(オーディオは、200Vを100Vにステップダウン)

その容量の範囲内で使っている場合は、容量的には問題はありませんが、あくまでも、自己責任です。

また、カバー等も本来は必要ですが、無い方が良いと判断して外していることも、自己責任ですが、壁コンセントを交換する際は、必ず装着して下さい。この種の壁コンセントも各社から数多く発売されていますので、興味のある方は、調べてみると結構、面白いですよ。(ホスピタルグレードとか多種様々です)ちなみにHUBBELは、アメリカのメーカーで、オーディオ専用と言うことでは、ありませんが、構造が頑丈なので、気に入って良く使っています。  

200V用壁コンセント

200V用壁コンセント

 

アルミプレート付き壁コンセント

アルミプレート付き壁コンセント

ちなみに壁コンセントと言っていますが、正式?には、レセプタクル(RECEPTACLE)です。英語では、ソケットと言いています。(横のヒゲ?は、20A仕様だそうです) コンセントは、和製英語です。(ミニ知識コーナーでした)

ここまでが、大体の屋内配線の流れです。

くどいようですが、屋内配線等の電気工事は、専門の業者が工事しなくてはいけませんので、絶対に厳守してください。(壁コンセントの交換も含みます)

ここから先の給電方法(電源ケーブル)については、各社から様々な電源ケーブルが出回っていますので、それぞれ特色を持ったケーブルを使って、音質比較テスト等が出来ますので、色々と試してみると面白いと思います。

電源ケーブについては、餅屋は餅屋と言うことで、各ケーブルメーカーにお任せしたいと思いますので、詳しくは、メーカーにお問い合わせください。

最後に自作のデモ用電源タップを紹介して、終わりたいと思います。

自作のデモ用電源タップ

自作のデモ用電源タップ

通常の2芯のケーブルでは、どちらかから渡しを行うことになり音質に影響が出ますが、このタップの電源ケーブルは、判り辛いのですが、AETの4芯タイプなので、左右のレセクタブルに各々パラって、条件を同じにし、レセクタブルによる違いが、判るように作っていますので、自作する際は、4芯の電源ケーブルを使うことをお薦めします。

電源BOXは、電気設備用の真鍮製で、ホームセンターや電気工事専門店で売っています。また、カバーも取り付けていませんが、このタップは、あくまでもデモ用の仮設仕様です。通常は、キチンとカバーを付けることが、絶対に必要です。(埃等で事故の原因になります)

次回は、ちょっとGPCシリーズ開発の話をしたいと思います。

2011年2月7日

電源物語

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