GRACE design m802 機能詳細 (より詳しい機能解説は製品に付属の日本語取り扱い説明書をご覧ください)
GRACE designのm802は高音質マイクプリアンプの代名詞となっている完璧な設計と音質、リモートコントロールによる抜群の操作性を融合したフラッグシップモデルです。
m802リモートマイクプリアンプ・フロントパネル

m802リモートマイクプリアンプ REAR PANEL

DPA130Vインプット入力(XLR中段)はオプションを装備しない場合にはブランクです。
m802リモートマイクプリアンプのシステムコンポーネントについて
m802システムは8chのプリアンプを装備したメインユニット、パワーサプライで構成されています。別売のm802RCUを加えることによって完璧なリモートマイクプリ環境を構築します。プリアンプ部はGRACE designならではの完全独立のPCB、マイクロコントローラーPCB、そしてフロントパネルのインターフェイスで構成されます。リモートコントロールのコミュニケーションにはD-SUB 9PINまたは、MIDI I/Oが用意されています。外部のDCパワーサプライ(付属)は繊細なマイクロホンアンプの回路に純度の高いパワーリングを実行します。
またスタンダードな48Vファントムパワーに加え、オプションにてDPA(旧B&K)の130Vハイボルテージ・マイクロホンにも対応が可能になりました。130V給電のDPAマイクロホンは非常に素晴らしく繊細な音質を実現できクラシックやジャズなどのレコーディングにおいて多く使用されています。大変高いレベルでのマイクロホン信号をm802は余すことなく、最短の引き回しで、最高の音質で引き出すことが可能です。
m802RCUはフロントパネル上での操作以上のコントロールをイージーに信頼性高く遠隔コントロールします。
m802リモートマイクプリアンプの外部リモートコントローラーについて
m802プリアンプは別売のRCUを加えることで飛躍的なコントロール性を実現します。このコントロールには9 pinのI2Cシリアルバス(又はMIDI I/O)が利用されます。1台のm802RCUからは最大8台(64ch)ものm802本体をコントロール可能です。それぞれのm802をI2C 9ピンでディジーチェインしていくだけの気軽さで、1000”(305メートル)もの遠隔地から確実にリモートコントロールが可能です。付属の9PIN〜XLRの変換ケーブルを介して、RCUとm802本体の間はスタンダードなマイクロホンケーブルを利用することが可能です。
またm802はMIDIによるリモートコントロールも可能になっています。MIDI INPUTポートがアクティブな場合にはm802は自動的にMIDIコントロールモードに切り替わります。このモードではm802はDigidesign PREマイクロホンプリアンプを完全にエミュレートできるため、PRO TOOLSソフトウェアーからの完全な制御が可能になります。MIDI INPUTにアクティブな信号がなくなるとm802は自動的にノーマルなコントロールモードに戻ります。
m802のプリアンプ・オペレーション
m802は様々なオペレーションモードを装備しており、様々なオーディオコントロールを抜群の使い勝手で実行することが可能です。
■Channel Select Mode

パワーオン時の初期のモードです。このチャンネルセレクトモードではDATAロータリーエンコーダーを回すことによってLCDディスプレイ上の8個のチャンネルのうち、1チャンネルをセレクトします。一度セレクトされると+48VやPHASE、そしてDATAコントロールなどを調整できるようになります。DATAエンコーダーを一度プッシュすると今度はゲイン調整モードとなりチャンネルゲインを約1.5dBステップで調整可能となります。もちろんこの操作はm802本体のフロントパネルからでも、m802RCUからでも行え、あらゆる設定の変化はリンクしています。
それぞれのチャンネルセクションには15セグメントのアウトプットレベルメーターが表示されています。このメーターはプリアンプの出力を-35dBuから+25dBuの間で表示しています。ピークホールド機能を使う場合には+25dBuを超える信号に対して表示されます。M802のクリッピングレベルは+25dBuです。
■Setup Mode
セットアップモードは4つのメニューを持ち、様々なユーザーセットアップを行うことが可能です。
1、Preset Store
各チャンネルのプリアンプのデーターを15個まで保存して、セッション情報をいつでも呼び出すことが可能です。GAIN,48V,PHASE,GROUPなどの情報が保存可能です。この設定の保存はもちろん本体からもリモートコントローラー(RCU)からも行えます。
NOTE: m802は自動的に電源をオフにした時点の設定をNON-VOLATILEメモリーに保存していますので、電源を再度オンにした時にはその設定が呼び出されます。万が一主電源がトラブルで落ちてしまったとしても、その時の設定を失うことはありません。
2、Preset Recall
保存した15個までのプリセットデーターをいつでも呼び出すことが可能です。プリセット番号の0番は最小のゲインと全てに機能がオフになった状態のNULLセッティングとなっており、セッションを始める時の最初のセッティング状態に最適です。
3、Preamplifier ID
m802は最大8台(合計64チャンネル)をシステムアップ可能です。このPreamplifier IDのセットアップではm802を複数台使用する場合に各m802にIDを振って識別させることができます。またMIDIコントロールモードにいる場合にはこのIDセッティングはMIDIチャンネルの設定になります。
4、Peak Hold /Display Contrast /Back Light Control
Peak Hold
表示ハイライト時にDATAコントロールをプッシュした後、回すとピークホールドの設定を変更可能になります。
off ・・・ピークホールド表示をオフにします。m802,m802RCUのディスプレイにはピークホールドが表示されません。
dcy ・・・ピーク値を3秒間ホールドして表示させます。
Hld ・・・ピーク値はm802本体のPEAKボタンをプッシュするまで保持され続けます。
Display Contrast
様々な角度からでも見やすいようにディスプレイの表示コントラストを調整することができます。
Back Light Control
ステージや会場などの都合でLCDディスプレイのバックライトをオフにしたい場合に便利です。
■Input Select
このモードはm802にDPAマイクロホン用の130V給電のオプションを適応している場合に有効です。48Vと130Vの入力セレクトはLCDディスプレイ上で各チャンネルごとに設定することが可能です。m802にDPAマイクロホン用の130V給電のオプションを適応している場合には48V(XLR3ピン)の他に130V(XLR4ピン)の入力がリアパネルに追加されます。さらに48V/130Vの入力切替が行われると自動的にマイクロホンへの48V/130Vのパワー(ファントム)がオフになりシステムを保護できる設定になっていますので安心してご利用いただけます。
■Group Mode

グループモードでは2〜8chのチャンネルをグループ化してゲインコントロールを行うことができます。このモードによってマルチチャンネル(またはステレオペア)間でのゲインバランスをとった後に全体のバランスを増減させたい場合などに非常に便利です。
■Front Panel Lock Mode
m802のフロントパネルからのコントロールができないようにロックすることができます。ロックした場合にはm802RCUまたはMIDI経由からのみコントロールが行えるようになります。このモードは遠隔地に置いたm802が何かのアクシデントで設定変更されてしまうことを防ぐプロフェッショナルなモードです。

m802リモートマイクプリアンプ m802RCU
について

オプションのm802RCUはm802本体と同じLCDディスプレイとDATAノブを装備しています。
またm802はm802本体よりも多いボタン/ディスプレイ類を装備しており、チャンネルのダイレクト選択、ページのアップ/ダウン、ゲイン情報を視覚的に数字で確認できる専用ディスプレイなど本体にない機能を備えています。
■DATA CONNECTIONS
m802RCUとm802本体の接続には付属のI2CシリアルD-SUB 9ピンコネクター〜XLR3ピンの変換ケーブルを使用します。m802本体側とm802RCU側の両側にD-SUB 9ピンコネクター〜XLR3ピンの変換ケーブルを取り付け、その間は通常のマイクロホンケーブル(XLR3ピン、オス〜メス)が利用できます。データーコネクションは最大300mまで可能です。
複数台のm802を接続する場合には付属のI2CシリアルD-SUB 9ピンコネクタ〜I2CシリアルD-SUB 9ピンコネクタのケーブルで両方のm802を接続します。
■48V,PHASE REVERSE,GROUP
これらの3つの自照式のスイッチはm802本体と全く同じ機能です。リモートからコントロールされた変更は即m802本体にリンクされます。
■CHANNEL SELECT
m802本体ではデーターコントロールを回してチャンネルをセレクトしますが、m802RCUではダイレクトにプッシュボタンでセレクト可能です。チャンネルがオーバーロードした場合などに素早くアクセスが可能です。セレクトされているチャンネル番号のボタンがグリーンにイルミネートします。
■PAGE UP/DOWN
>>または<<と表記されたボタンで複数台のm802がリンクした場合の各々のm802のページを切替可能です。
■VIEW
VIEWボタンを瞬時に(ポンと)押すとピークインジケーターの表示をクリアーすることができます。
■METER MODE

このメーターモードでは24チャンネル分のレベルメーターをLCDディスプレイに一括で表示することができます。このメーターはページをめくるごとに1-24ch→25-48ch→49-64chのサイクルで切替表示が可能です。またメーターモードのディスプレイ上からもダイレクトにチャンネルモードにズームし、ゲイン変更などが行えます。
■SETUP
各チャンネルのプリアンプのデーターを15個まで保存して、いつでも呼び出すことが可能な便利な機能です。GAIN,48V,PHASE,GROUPなどの情報が保存可能です。この機能はm802本体と同じ方法でm802RCUから保存/呼び出しされます。M802RCUから保存されたシーンメモリーはm802本体にストアされ、常に本体とリモートのシーンメモリーは共用されています。
m802リモートマイクプリアンプ専用パワーサプライについて

■PRE AMPLIFIER POWER CONNECTION
m802と専用の付属外部電源は付属の2.8mのロック可能なケーブルで接続します。日本国内で弊社より出荷されるモデルは全て100Vにセットされています。120V/220V/240Vにセッティングを変更されたい場合にはFUSEの適合などございますので必ず弊社技術部までご相談ください。
■GROUNDING OPTIONS
もしプリアンプのシグナルグラウンドを付属の専用外部パワーサプライのアースグラウンドと切り離したい場合にはパワーサプライ背面にあるAUDIO GNDスイッチを利用可能です。ISOまたがEARTHを切替可能です。
m802リモートマイクプリアンプのオーディオ入出力について
■AUDIO CONNECTIONS
通常のマイクインプットは2番ホットの3ピンXLRでの接続となります。
DPA130Vマイクインプットをオプションで増設した場合にはリアパネルの3ピンXLRの下に4ピンの130V入力が追加されます。この場合にはオーディオがピン4、130Vがピン3、グラウンドがピン1となります。
アウトプットは2番ホットの3ピンXLRが8ch用意されている他、D-SUB 25ピンの出力も用意されています。D-SUB25ピンの出力はXLRの出力と同時に使用できるため、サブ出力としても便利にご利用いただけます。
D-SUB 25ピンのピン配列スタンダードなTASCAM配列となっており、Digidesign製品と同じピン配列となっています。