【GERMANIUM】PRE AMP/DI 技術解説
電子部品としてのゲルマニウムとは

ゲルマニウムはシリコンと同じく半導体として用いられる金属(正確には半金属)で半導体としてはシリコンより古くから使われています。電気的な特性を見るとシリコンの方がはるかに優れていますので、近年はほとんど見かける事がなくなってきました。
しかし、電気的な特性の不利な点が、『音』を扱う回路に関していえば大きな魅力になっているのです。
トランジスタの増幅回路での動作で検証してみますとシリコントランジスタの場合は飽和し始める点までは比較的余裕があり、歪無く、きれいに増幅できる範囲は広く、歪率、最大出力と言った点では両立できる効率のよい設計も容易です。
ゲルマニウムトランジスタは信号が飽和し始める点が低く、徐々に飽和が始まります。歪率を優先させれば最大出力が不十分に、最大出力を優先させれば歪率が満足できない結果になる事でしょう。
シリコントランジスタの方がリニアで効率がよく、ゲルマニウムトランジスタはあまり上手に増幅ができません。
しかし、先に述べたようにゲルマニウムトランジスタは信号が飽和し始める点が低く、徐々に飽和が始まります。
言い換えると歪みやすく、徐々に倍音が増してくると言う事になります。つまり、増幅の過程で倍音が多く付加され、印象的な音へと変わるのです。
真空管と同様にゲルマニウムトランジスタは、このような大きな魅力があるため、オーディオ回路では現在も珍重され使われているのです。
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CHANDLER LIMITED Germanium Pre Ampの特異性

CHANDLER LIMITED Germanium Pre Ampは他のマイクプリアンプと比べるとかなり特殊だと言う事がお分かりいただけると思います。その独特な回路設計から、出てくるサウンドも他の機器にはまねできない、有機的なあたたかい、また、設定によってはマイクプリアンプの概念を超えたかなりエフェクティブなサウンドまで幅広く対応できます。コントロール系に関しても他の機器と異なる点も多いので分かりやすく解説していきたいと思います。
・増幅素子にゲルマニウムトランジスタを採用
現在の電子機器の増幅素子は、ほぼ100%がトランジスタやICです。また、その中のほぼ100%が半導体材料にシリコンが使われています。性能やコスト、生産性やの面からもやはりこれ等は優秀ですので当然の結果だと思います。
しかし、オーディオ機器、特に楽器やレコーディング用途としての機材では、当たり前のように、真空管を使った物が存在し好んで使われています。「良い音で演奏したい」「良い音で音楽を作りたい」と言うミュージシャンやレコーディングエンジニアの強い意志であり、要望だと思います。真空管機器の倍音やあたたかさと言った要素に強く惹かれている、そして求めているのだと考えます。そしてその倍音やあたたかさと言った要素はゲルマニウムトランジスタでも得る事ができます。CHANDLER LIMITED Germanium Pre Ampではゲルマニウムトランジスタを使ったハイブリットモジュールを独自に開発し、シンプルにかつ信頼性をも確保しています。さらに、INPUTとOUTPUTをトランスバランスにする事でこの上ない極上のハーモニクスをプラスし、シルキーさ、ふくよかさを併せ持つサウンドにチューニングしています。
・バリエーションの付けやすい増幅度のコントロール方式
回路上の2箇所の抵抗の抵抗値の比を変えることで、増幅度を決定しています。一般的には片方を固定しておいて、もう一方を可変する事で抵抗値の比を変え、GAINを設定しますが、CHANDLER LIMITED Germanium Pre Ampは、2箇所とも可変にしてサウンドにバリエーションを付けられるよう工夫しています。2ボリュームギターアンプのようなオーバーロードによるディストーションをコントロールするものではありません。GAINツマミを上げていくと倍音が付きやすく、ソリッドかつリッチなトーンに、FEEDBACKツマミを上げていくと倍音は増えてきますがマイルドな印象に、それぞれ異なった傾向にあります。更にPADや次の項でご説明しますTHICKを絡めていきますと、同じGAINが得られる設定でも何種類ものパターンが生まれます。従来にないサウンドのバリエーションはマイクプリアンプの領域を超えた音作りを可能としています。

・THICK
音に太さ・厚さを与え、主張の強い存在感のある印象を与えます。GAINの設定と相関する関係、GAIN・FEEDBACKツマミの設定でTHICKの効果は変化します。
複数の要素が影響しあった設定により独特な、今までには存在しなかったような極重・極圧サウンドを演出することも可能になります。使い方しだいでイマジネーションが膨らむレアな機能です。
by セカンドスタッフ技術部
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